知ると面白い日本の慣習

日本は礼儀と慣習を重んじる国だ。日本人の日常生活には、古くからの日本の礼儀と、新たに導入された西洋の慣習が絶妙にミックスされている。ほんの数日でも日本人ばかりの環境で過ごしてみれば、日本の礼儀と慣習がいかに多様性に富んでいるかがわかるだろう。

コンビニや書店で長時間、立ったまま漫画や雑誌を読んでいる人々の姿は、日本では一般的な光景だ。

こうした行為に対して店員が丁重にお帰りを願うこともあるが、人々はほとんど気にしない。一部の店では店が繁盛しているように見えるため、むしろ歓迎されることすらある。こうした店で立ったまま本を読む行為を「立ち読み」と言う。

日本人は旅行先で友人や家族、同僚に「お土産」を買って帰る習慣がある。しかもまるでほとんどの人が義務のように、「旅行=お土産」という習慣に従っている。また土産物店はお菓子から文房具、手芸品など、幅広い選択肢を用意している。

毎朝、NHKのテレビやラジオで放送される「ラジオ体操」は、実に日本的な習慣と言えるだろう。ラジオ体操とはウォーミングアップを目的とした体操で、血液の循環を刺激し、柔軟性を向上させる簡単な動きで構成されている。

 

1928年に日本に導入されたラジオ体操は、もともとアメリカがルーツで、仕事の士気やグループの団結を高めるために活用されていたものだ。現在では約20%の日本人がほぼ毎朝ラジオ体操を習慣にしているといわれている。

他の国と同様に、日本には独特のジェスチャーがある。初見では理解できないかもしれないので、ここで紹介しておこう。

 

腕をXの字に交差するのは「ノー」という拒否の意思を表している。一方、「イエス」の場合は、腕でOの字の輪を頭の上に作って見せる。

日本人は日常会話の中で「あいづち」と呼ばれる間投詞を頻繁に使う。「あいづち」をすることは、相手の言葉に注意深く耳を傾けていること、また相手の言葉に興味を持っていることを示すためのマナーでもある。

 

興味深いのは、外国人でも日本滞在が長くなるといつしか無意識のうちに「あいづち」を頻繁に言うようになることだ。